IT系 かつ 就活の時期 かつ パズル好き,としては読んでおきたかった本である.
一般的なパズル面接の歴史から,マイクロソフトのパズル面接のやり方、その意図,具体的な問題事例などがわかりやすく描かれていた.
まず、パズル自体が非常に面白い.パズルのパターンとしては大きく分けて
-ひたすら理詰めで答えを導く
-答えのない問題に、想像力をはたらかせて理屈を付けて答えを出す
という2つがあるようだ.
前者の問題の答えには,なるほどと感心してしまうものが多かった.もっとも,後者の形式の問題を自分が苦にしないということの影響が大きいかもしれない.
前者の形式の問題として,一例を挙げるならば次のようなものになる.
5人の海賊が100枚の金貨を分けます.上位の海賊が金貨の分け方を提案し,全員で投票を行います.少なくとも半分の海賊がその提案に賛成すれば,その分け方が実行されます.賛成が半分に満たなければ、分け方の提案をした最上位の海賊を殺し,やりなおしです。一つの案が認められるまでこの手順を続けます.
自分が最上位の海賊ならばどういう分け方を提案しますか?
海賊はみなきわめて論理的かつどん欲で,死にたくはありません。
この最後の一文が超重要で,それゆえに想像とはかけ離れた答えになります.
わかった方はコメント欄にどうぞ。
だが、それ以上に興味深かったのは、マイクロソフトがこの面接方法を採用するに至る理由である.優秀な人をとることよりも、優秀でない人をとらないことが目的だという.優秀でない人ならば解けないだろう、とマイクロソフトが考えるパズルを面接にだすことを心がけるそうだ.パズルを解けないけど優秀な人が不採用になることがありうる,ということは織り込み済みらしい.優秀でない人をとることを非常に警戒している様子がうかがえる.(パズルが解ければ優秀,という線が引けるのか,という問題はあるのだが。)この点は正直目から鱗だった.
ちなみに本書曰く、どこかの大学が教官の印象について調査したらしい.二秒間のビデオの印象による教官への評価と,半年かけて行った授業の後の教官への評価にはほとんど差がなかったらしい.そのあたりから面接でパズルをやらせても意味があるのか,という話もあるそうな.
そういえば自分も、可能性を想像するパズル的なことを面接で聞かれたなあ.