[本] 複雑な世界、単純な法則 ネットワーク科学の最前線

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あいかわらず研究などに直接関係のない本を読んでいます.といってもネットワークの話だから,全く関係なくもない.この本は某T先生の蔵書から.


6degrees ,という言葉がある.世界の人は6次の隔たりを通してあらゆる人につながっている,という考え方だ。これは60年代に、アメリカの社会学者が提唱したものである.その裏付けとなったのは、「ある人にその人が知らない個人のプロフィールを送りつけ,何人の仲介者を通してその本人の手元に到着したかをしらべる」という、今ではあり得ない実験だった。

これ自体は結構有名な考えで、SNS GREE の名前の由来ともなっている.
その「スモール・ワールド」が数学的な理論によって裏付けられるものであること,6degrees以外にも特徴を持つネットワーク構成であること,さらにそのネットワーク構造の特徴は脳細胞,インターネット,食物連鎖,航空機ネットワークなどにもみられること、などがここ数年で急速に明らかになってきたという.
この本はその研究の軌跡やわかっていることなどを,実例をふまえつつ説明した本である.

シミュレーションで利用されるネットワークモデルが実際のネットワークを的確に反映したものだとは必ずしもいえない(モデル化の確からしさを調べるのが相当難しい)が、そういった細かい特徴量を排除しても普遍的な特徴が出るということはなかなか興味深かった.
スモールワールドは、ランダムネットワークと規則的なネットワークの中間に位置するそうだ.
ネットワークに関する研究は結構前からあったそうで、素人目から見るとなんで今まで発見されなかったんだろうと思わなくもない.手軽にシミュレーションができるようになったのが大きいのだろうか.

どんな人が読んでも面白いとは思わないけど,興味ある人は読んで損はしないと思った.この分野の最近(最先端ではないだろうけど)の動向がわかりそう。

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このページは、kotaroが2006年5月20日 00:41に書いたブログ記事です。

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