2007年1月アーカイブ

話をしていて、最近小説、特に現代作家の小説をほとんど読んでいなかったことに気づいた.
修論の息抜きをしたかったという気分のところで、「顔のない裸体たち」を古本屋で発見したので購入.
ウェブ人間論の中で言及されていて、それ以来読んでみたいと思っていた.

出会い系サイトを題材にして、人間の二面性とネット世界とリアル世界の関係を浮き彫りにした小説.
新書とかと違って内容を書くとネタバレになってしまうので書かないけれど、ウェブ人間論を読んだ後にこれを読むと、平野さんの考えるところのネットのあり方、人間の二面性のあり方についてがかいま見れる気がしてくる.

自分の専門がバーチャルリアリティで、リアルとバーチャルについて、あるいは実体性について人より関心が深いせいもあると思うが、おもしろくて一気に読み切った.ネットだバーチャルリアリティだというけれど。やっぱり人間は肉体を持っている以上、肉体という物質のもつ制限にはとらわれるということに結論を見いだしてしまった。普通の人がどう読むのかはよくわからない。
話の細部にものすごいリアリティがあって、作家の想像力のすごさを感じられたことも久しぶりに小説を読んで新鮮に感知ることができたことの一つ。
どこまでが調査でどこからが想像なんだろう.

興味ある人いれば、貸します。
ただ描写が過激なところもあるので、電車の中で読んでいるところを横から覗き込まれると不当に軽蔑される可能性あり.

平野啓一郎 公式ブログ
http://d.hatena.ne.jp/keiichirohirano/

修論の忙しさの合間を縫って、四月からの新居探しにいってきた.

いわゆる仲介(客付)の不動産屋の仕事っていうのは、データベースから客の要望をにあう物件を見つけて、その物件を管理する不動産屋に連絡を取って図面をもらうという、一種の卸問屋的なものである。
連絡を取る時の作業というのは集約すれば
-あいているか確認する
-図面をfaxでゲット
の二点。

これって、不動産を管理している不動産屋がダイレクトで客に提示しうる情報ではなかろうか.
各不動産屋が共通DBに公開すれば、フォレントなどに100%空いている物件だけがならび、しかも管理している不動産屋に直接アクセスできる。

そのためにはスキャナから取り込んだ情報、あるいはfax の情報をそのままネット上のデジタルデータにできる必要があるんだろう。
あるいはそもそもの物件図面を完全電子化するとか.

もっとも、このシステムに移行するためには管理する不動産屋による継続した情報公開が必要になる。が、管理する不動産屋が営業するのが手間だから仲介不動産屋が存在し、かつ仲介不動産屋がなくなっても管理する不動産屋の利益は変わらない。ということでこのシステムは実現しないor ライブ更新されるデータベースができても仲介不動産屋はなくならないだろう。
システムは前時代的に見えるけど、これでもfaxとウェブによって革命的にやり方が変わったんだろうなあ.
理論的にはさらなるオープン化は可能だけど、動機がないんだろう。

というようなことを物件待ちしながら考えていた.

ちなみに今回はwill beという不動産屋さんにお世話になった.
若い会社らしいけど、きれいだし、体育会的なノリでなく親切に対応してくれて好感度高し.おすすめ。

ブログもあるので、三軒茶屋とか池尻大橋とか代官山あたりへの引っ越しを考えている人は一見の価値ありかと思います.

先日のMac World で米Appleの携帯電話 iPhoneが発表された。新聞にも写真入りで掲載されていたので、日本でも結構認知されているのではなかろうか。詳しいスペックはこのへんを参考にしていただくことにして,思ったことをつらつらと。

さすがアップル、というのが最初の感想だった。全面マルチタッチスクリーン、safari搭載、ビジュアルボイスメールなど、斬新でかつかゆいところに手が届くユーザーインターフェース満載。MacWorldのビデオにもあったが、iPhoneを見た後だと現状出ているスマートフォンがすべてかっこ悪く見える。
スティーブ・ジョブズのkey note は非常に面白いし英語もわかりやすいのでおすすめ。)

OSがMac OSXらしいから、いろいろな人が書いているように携帯電話というよりはモバイルMacという言い方のほうが正しいかもしれない。

だが、普通の人が買うか、ipod ほど売れるかというとそこまでは行かないのではなかろうか。ipod の場合はSonyのウォークマンが開拓した市場を乗っ取ったという形で大成功を収めたけれど、iPhoneが狙うであろうスマートフォン市場は携帯型音楽プレイヤー市場ほど大きくないのでは?
Keynoteで言及されていた気がするが自分でも調べてみたところ、世界で携帯型音楽型プレイヤーは6,000万台に対し,世界のスマートフォン市場は3,500万台くらい。だが世界で10億台という携帯電話市場を考えると、スマートフォン市場はまだまだ大きくなるであろう。ということを考慮すると,携帯電話シェアの1%=世界で1,000万台という目標は十分達成可能に思えてくる。スマートフォン市場が1億台になったときの10%。普通の人がつぎつぎと買っているというipodほど爆発的な売れはないというのは事実だが、確かに十分売り上げとしては立ちそうである。

もっとも、日本の場合は文字入力の問題から、そもそものqwerty型キーボード付スマートフォン市場が世界よりも小さい状態が続くだろう。アメリカでは中高生にqwerty型キーボード付携帯が流行っているが、日本ではキーボード付携帯というのがそもそも認知度が低い。iPhoneがアメリカと同時発売されたとしても、アメリカよりはるかに低い普及率にとどまり続けるのではないかという気がする。

逆に言うと日本で売れるようなテンキー付携帯電話、日本語入力により適した携帯電話のおもてなしの形は、iPhone以外の選択肢があるのではなかろうか。PanasonicとかSonyとかは提案してくるのだろうか。

…斬新過ぎるインタフェースゆえに目標達成できるほど売れないんじゃ、という話の予定が、テンキー携帯はどうなる?という話になってしまった。

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