Web2.0Expo Tokyo 参加報告

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会社でWeb2.0 Expo Tokyo 2007 に参加する機会を頂いたので、ここで参加報告.
業界では有名な出版社であるオライリー・ジャパンが主催するカンファレンスで、web2,0に関する最新の技術とビジネスの概観を知ることができる、というのが開催目的である.
全体的に、Web2.0という一連の流れを既存のSIerや大手企業に対して先行プレイヤーの事例を説明し、ビジネスとしてどういう形に持っていくのかを模索する展示会という印象を受けた。
日本で先行しているプレイヤー(mixi,DeNA,はてななど)といわゆるASPの事例紹介が中心。 参加しているのは、スーツかギークかでいえばスーツ側の人が多そうだった。明らかに50代以上と見受けられる方もかなり多い。

Keynote での
  • Tim Oreillyの発言:Web2.0 is for not only startups but for everybody.

  • Sunの Tim Bray の発言: 2.0 is not just for young people but for everybody.


というのが、今回のWeb2.0 Expo Tokyo の状況を一番端的に表していると個人的には思う。USのものに参加した中島さんのブログにあるような雰囲気・テーマはまったくなく、日本とUSの状況の違いを感じざるを得ない。

以下、自分の参加したセッションについて報告。

K1 "Bringing Web 2.0 to Japan" Tim O'Reilly conversation with Joichi Ito



Tim O'Reilly と伊藤穣一氏によるキーノート。伊藤氏は物腰の柔らかそうな人で、日本のインターネット状況についてもさすがに詳しかった。
講演は最初にオライリーがweb2.0の概要についてさらっと説明し、その後伊藤氏が登場して対談しながら日本の状況、USと日本の違いについて意見交換するという形式。個人的に心に留まったコメントしては

  • ・日本にはエスタブリッシュメント層が多いので、企業家はよほどの成功がないと尊敬されない。変化の兆しはある。

  • ・USのソフトウェアサービスは日本人の伝道師がつくことで普及してきた(Microsoft,Yahoo!)が、USのweb2.0サービスにはそういう人がいないのがいまいち普及しない原因(Flickrなど)

  • ・web2.0の流れの中で、いわゆる日本の大企業は経験がないから技術者をリクルートできないのが問題。全部アウトソースしてしまっている。(追記・たとえばこんな話 http://wordpress.rauru-block.org/index.php/1466 )
  • ・既存のビジネスをインターネットにつなぐことで多くの可能性が生まれる
  • ・モバイルは next revolution だ

    メインのキーノートだけあって一番面白かった。USと比較した日本におけるweb2.0の現状と今後についてということがよくまとまっていたと思う。

    K2 Web 2.0による企業イノベーションの進め方



    IBMの人による、web2.0的な考え方をエンタープライズのアプリケーションにも取り入れるべきだ、という話。

    デモがiGoogle の劣化版みたいなものだったり、「具体的にどうするの?どうなるの?」という話が欠けていてあまり面白くなかった。たとえば、「エンタープライズアプリ ケーションのためにはサービスの可用性やデータの精度を保つことが重要になるが、CIOやadmin がそういうことに慣れていないのが問題」とか。

    K3 Fueling the Next Gen Web -次世代Webに向けて- Tim Bray



    Sunの人。Web2.0 is good for business. ということを盛んに言っていた。RailsとRubyにかなり注力していて、Matzのスポンサーをしたり意見交換をしたりということを行っているらしい。

  • ・Railsは good technology だけでなく、fantastic community を持っている。

  • ・Ruby has a chance to be a central progmram language in the future.

  • ・言語に対してdeveloper が重要だと思うことはscaling ,concurrency などいろいろあるけれど、ビジネス的にはTime to market,Maintainability が重要

  • ・ここ数年でコミュニケーションツールが急速に多様になった。今後どうなるかわからないけれど楽しみ。


  • web2.0と、それを支えるテクノロジーとしてのRubyの概略について。Rubyって何、というレベルの人でも楽しめる話だった気がする。その一方で出展ブースは半分がSolarisのサーバで、どうやってつなげていくのかがいまいち見えてこない。

    SNSの現状と今後の可能性 株式会社ミクシィ 代表取締役社長 笠原 健治



    SNSの現状と今後の可能性という題目ではあるが、基本的にはmixiの現状と今後について。逆に言えば「とりあえずmixiってどうなんだ」と思っている聴衆を想定しているともいえる。

  • ・PVはPCが59.2億/月、携帯が63.4億/月


  • Facebookなどについての深い話は特になかった。最後の質疑応答でFacebookとの違いを問われてしばし返答に窮した笠原さんが印象的。 Facebook apps は自前でサーバを準備しないといけないけれど(そうなの?)mixiはそこまでサポートすることを考えている、詳細は未定、とのこと。

    オープンスタンス・コラボレーションによるリクルートの新たな挑戦 株式会社リクルート



    Media Technology Lab. という組織を新たに作り、APIの公開などをはじめた、という話。

    流れなのでデータをとりあえず公開しておこうという姿勢はありだが、リクルートでもなお「とりあえず公開」レベルで、どういう風に活用していくのか、どう いう形でビジネスにするのかというのは描けていない。ウェブ進化論に影響されていろいろ引用したくなるのはわかるが、連呼するのは企業のプレゼンテーショ ンとしてどうなんだ。ブースのデモが学芸会のようでいまいちだった。

    10年間の現場から見た日本のウェブ 株式会社はてな 取締役 副社長 川崎裕一



    こちらも日本のウェブ、といいながらはてなの話。

    川崎さんという人の話を初めて聴いたのだが、想像より(いい意味で)かなり素朴な人という印象を受けた。笠原さんと同じくらいの年齢なのだろうが、ぜんぜ んタイプが違う。梅田さんが近藤さんや川崎さんを日本の若い世代代表として捉えているとしたら、かなり特殊なサンプリングだと思う。
    話は個人的には知っているものがほとんど。広告だけのビジネスモデルはそろそろ限界じゃないかとか、はてな村がはてなの想像以上に村化しているのではとか自分としては思うところがあるのだが、そういった話にはほとんど触れられなかった。
    隣で聴いていたものすごくestablishmentっぽい白髪の方は、どういう思いで聴いていたのだろうか。

    明日はTwitterの創業者の話があるので、そちらもまたレポートします。


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    このページは、kotaroが2007年11月16日 00:16に書いたブログ記事です。

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