それなりの読書量と知識量があると、本を読む時に知っている部分やあまり重要でない部分を読み飛ばすことができるようになるのが一般的だ。
自分の場合は web関連の本、特に新書はかなり早く読めるのだが、この本はそのカテゴリに含まれるにもかかわらずかなりじっくり読むことになった。
第一章 そもそも情報は伝わらない
第二章 いまウェブで何がおきているか
第三章 英語の情報がグローバルに動く
第四章 生きる意味を検索できるか
第五章 ウェブ社会で格差をなくすには
この本では情報学の立場から見た時のWeb2.0の捉え方を述べ、そしてウェブ進化論に代表される楽観的なウェブ礼賛論のあり方に釘を刺している。
批評の仕方も地に足の着いたもので、楽観的だからダメだ、のような感情的なものではない。情報学における情報の定義からはじまり、社会的な情報の伝達、メディアのあり方、アメリカという国の宗教的な背景を含めた思想、シャノンの情報理論、生命システム論、人工知能、第五世代コンピュータなど、さまざまな角度から「Google を中心とした集合知とウェブ2.0的なシステム」に対して疑問を投げかけ、あるいは警鐘を鳴らしている。
最後急に団塊の世代の話になったり、地方の情報化に地域SNSが有効だといういまいち納得できない話がでてきたりしたのはちょっと興ざめだったし、最後「いったい夢をもてる活路はどこにあるのでしょうか」という問いが投げかけられる割には尻切れトンボで終わってしまうのが微妙に消化不良として残る。
だが全体としては非常に面白い本だった。Amazon には「アンチウェブ進化論」とのレビューもあったけれど、むしろウェブ進化論を補完する本ではないかと思う。
梅田氏との対談をぜひ見てみたい。茂木健一郎氏とのお互いにたたえ合うような対談よりはるかに密度が濃い対談となるような気がする。
多分野の前提知識を要求するので、ウェブ進化論より読みづらいと感じる人は多いと思うけれどお勧めです。




面白そうですな。今度貸してください。
了解です。
木戸さんはつれるんじゃないかと思ってました。(笑)