IPTV業界研究。

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IPTV業界の(いまのところ)端っこにいる人間として読んでみたIPTVに関する本二冊。


IPTV革命-放送・ネット・モバイルのビジネスモデルが変わる


テレビ進化論


IPTVというのは、ものすごく簡単にいうとインターネットでテレビを配信しようとするサービス。現状だとBフレッツかフレッツ光ネクスト経由でSet Top Boxと呼ばれる箱か対応するテレビを利用して視聴することになる。BフレッツでCATVをやっているというのが、少なくとも現状では一番イメージしやすいかもしれない。


IPTV革命では、5月に始まった地デジのIP再送信、12月から始まるNHKオンデマンド、昨年12月の放送法改正に伴って可能になった民放業界の再編に注目して、IPTVと放送のビジネスモデルがどう変わっていくかに焦点が当てられている。事実関係が整理されていて、現状を把握するのにうってつけの本と言える。
ただ、ダウンロードサービスにやたらこだわっている理由がよくわからなかった。端末に近い立場から見ると、ユーザの手元にコンテンツを保存することにはデメリットが多い。STBで保存するためにはハードディスクを抱え込まなければならず、端末単価が上がってしまうし万が一データが飛んだ時の保証が難しくなる。ユーザの持つHDDレコーダとの連携という選択肢もあるが、さまざまな端末とSTBの連携は仕様の擦り合わせというところでいろいろとハードルが高い。なにより、見たい時に見られないというのはユーザが持つテレビへの期待をあっさりと裏切ることになる。
というようなことを考えていくと、回線が十分広がることを期待してシンクライアントでストリーミング配信を行うという今の形の方が長期的には正しい気がしてならない。


テレビ進化論の方はもう少しユーザよりの観点からの分析になっていて、コンテンツ業界とインターネットの潮流についてより多くの考察が行われている。個人的に参考になったのは第四章「次のテレビ」の誕生、という章。


IPTVを現状の放送と比較した際の大きな特長の一つは、IPが故の双方向性を前提にしてサービスが可能なことにある。テレビにおける双方向性とは、具体的には視聴率やユーザの視聴しているコンテンツを正確に把握できるという形で表れてくる。また、IPベースの双方向性は、当然ながらウェブやモバイルとのシームレスな連携も可能にする。これは受信側を操作できない放送では基本的にはできない話で、どうしてもやろうとするとQRコードで携帯に誘導するような形になってしまう。
テレビ進化論の中ではIPTVという単語は明示的にでてきてはいないが、ユーザの嗜好を反映したマイチャンネルという考えはIPTVが持つ双方向性と非常に相性がいい。これをサービスとしてどういう付加価値として押していくかということも、コンテンツの拡充などと並んでIPTV普及のための重要なポイントとなる気がしている。


IPTV業界研究として読んで損はない二冊でした。目指すべきポジショニングもすこし明確になった気がした。


...長い文章はなかなかまとまらないですね。特に久しぶりに書くと。修行あるのみ。

遅ればせながら今週は夏休み。今年に入ってから精神的・体力的に持ち出しが続いていたので、この機会にしっかりと充電しておこうと思います。

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このページは、kotaroが2008年8月31日 23:24に書いたブログ記事です。

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