2005年の本。ブックオフで衝動買いしてしまった。
グローバル化により今までの国内市場+貿易という形ではビジネスが成り立たなくなってきたということが趣旨になっている。基本的に言っていることはフラット化する世界と同じだが、同じような意図の話がほぼ同時期に別の著者からでてきたということは、大きな流れとしてはやはりこれらの本が述べている方向に向かっていると思わざるを得ない。
本書ではインターネット、Windows, 英語,米ドルといったグローバルなプラットフォームの整備により、これまでの政治経済のバックグラウンドとなってきた国民国家とケインズ経済学というシステムが限界に来ているということを述べている。その上で、これからのグローバルエコノミーの核になるのは地方分権的な国家(地域国家)であるとし、その例としてアイルランド、フィンランド、シンガポール、そして中華連邦のような形になっている中国の各地域を挙げている。
比較的厚い本なのだが論理が整然としていて、またバックグラウンドとなる知識がかなり入っていることもあってスムーズに読み込めた。ハードカバー500ページ一気読みは久しぶりだ。これからの世界についていろいろなところで言われていることがすっきりとまとまっている印象。また、経済学の歴史について簡単にまとめられており、そこは自分に取っては新しい知識として新鮮だった。
大前研一の言っていることが実際が実際の日々の仕事に役に立つと思ったことはあまりないし、ネット界隈ではもう年だからダメだというような論調もある。けれど、コンサルタントとしてのグローバルなビジネスの経験は日本トップクラスであるという事実はあり、やはりそれだけにこれからの社会・経済のあり方については的を射ていると思う。
大前研一 新・経済原論
フラット化する世界 [増補改訂版] (上)
フラット化する世界 [増補改訂版] (下)

















