Product campに参加してきた

シリコンバレー系,西海岸系のソフトウェア企業だと,"PM" と呼ばれる職種がある。Product Manager, Program Manager, Project Manager といった肩書きの略称で,ソフトウェア開発における要件定義、進捗管理,品質管理,製品ライフサイクル、リソースマネジメントなど、プロダクトをリリースする際に発声する直接的な開発以外を担当する役割を担当する。日本のいわゆるSIerと呼ばれる会社には明示的にはないような気がする。web系の会社だと"ディレクター"と呼ばれる役職に相当するのかもしれない。その"PM"のノウハウを共有しましょうよ,という目的のカンファレンスに参加してきた。URL : http://www.productcampseattle.org/



特徴的なのはこのカンファレンスが"Unconference"という形式で行われること。パネリストやセッションがあらかじめ決まっている訳ではなく,話をしたい人が当日話をしたい内容を持ち寄って,それに対する人気投票をもとに当日その場でセッションの内容が決まる。PMという欲割の幅広さを反映し,セッションの内容は以下のような感じで非常に幅広い。

- 大企業の中でのstart up的プロジェクトの始め方
- ブルーオーシャン戦略
- Program Manger/Product Manager/Project Manager の違い
- なぜ新規プロジェクトは失敗するのか
- 予算の取り方
- Marketing Managerへの転身方法 
etc

今回は以下の4つに参加してきた。

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- Value Based Pricing 
コストベースではなく顧客への価値ベースで値付けをするには、という話。ものを得たときよりも失ったときの方が心理的な抵抗が大きい($20もらったときと$100もらって$80返さなければいけなくなったときのどちらが幸せか,etc)、サンクコスト(タダ券だったら行くのをやめる土砂降りのコンサートにも、チケットを購入していたなら行く etc)など、心理学的な知識はpricingに役立ちますよという趣旨で。正直普段考えたこともなく新鮮だった。

- How to make a product that customers love
愛される商品を作るにはEnvision>Plan>Execute>Measureのサイクルを繰り返すことが重要,という話。例をオーディエンスに求めてその内容から話を組み立てていくというイメージの中の大学の講義っぽい進め方で,この種のディスカッションの進め方に全く慣れていないことを痛感する。

- Difference of  Product Manager/Program Manager/Project Manager
PM,っていうけれどどういう役割があってどの職種の人がどの役割をやるべきなの?という話。

- Agile Dojo
アジャイル開発の進め方,というのを期待して参加したら問題解決のディスカッションを役割を決めて時間を区切ってやるとうまくいく、というコーチングに近い内容。
その場でチームを組んでされかの問題解決ディスカッションをしましょう、というものすごいインタラクティブな形式のセッションだった。

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シリコンバレーやサンフランシスコも似たような環境なんだろうけれど、シアトルではハイテク業界で会社を越えた職種別交流が盛んでこの手の集まりにはことかかないのがいい。PM業務に特化した1日がかりのカンファレンスというのは日本では見たことがないように思う。

日本でGoogleやAmazonが生まれないのはなぜかという議論がよくあるけれど、この手の職種を越えたエコシステムがまだ形成されていないというのは一因としてあるかもしれない。ハードウェアに比べてソフトウェアは個人が持つノウハウや知識がプロダクトに影響を与えやすいから、その知識共有がしやすくて内容が深いほどいいプロダクトが生まれる可能性は高くなるはず。

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