アメリカでPM (Product Manager, Project Manager, Program Manager)として働く際のおすすめ図書7冊

気づけばアメリカに渡ってPMとして大小のプロジェクトをリードしてきて6年以上になる。今回機会があったので、日本からアメリカのソフトウェア業界でPM (Product Manager, Project Manager, Program Manager) として働くときの参考図書をまとめてみた。厳密ではないけれど、上からなんとなくおすすめ順になっている。

アート・オブ・プロジェクトマネジメント ―マイクロソフトで培われた実践手法 (THEORY/IN/PRACTICE)

ソフトウェア開発のプロジェクトマネジメントプロセスをEnd to End で説明している本。細かいメソッドの差こそあれ、全体的な流れの説明は非常に的確でまとまっていると思う。この中でも特に一冊、ということであればこれを挙げます。アメリカでソフトウェア開発に携わっている経験にとても当てはまっている。

カンバン仕事術

比較的新しめで、アジャイル的なアプローチであるカンバンをどのように既存のプロセスに当てはまて改善していくかという本。具体的な話が多いながらもポイントがよくまとまっているという印象。開発プロセスの話が中心だが、PM的なタスク管理にも当てはめられるところがあり参考になる。

体系的ソフトウェアテスト入門

ソフトウェアテストのやり方についての良いまとめ。Test Strategyからテストケースに落とし込んでいくアプローチ、テストプロセス自体の改善、テストチームのあり方などについてテストに関わる内容の基礎が網羅されている。PMの仕事に直接は関わらないものの、テストチームの仕事内容のレビューやフィードバックに非常に参考になった。地味な本だからなのか絶版になってしまっているようで惜しい。

Being Geek ―ギークであり続けるためのキャリア戦略

ソフトウェアエンジニアのキャリアについてをまとめた本。エンジニア向けなのでPMという観点からは少し異なるところもあるが、ソフトウェア開発に携わるという意味では重なるところのほうが多い。また、エンジニアのメンバーがどのようなことを考えているのかという一端を知るという意味でも参考になる。

エンジニアとして世界の最前線で働く選択肢 ~渡米・面接・転職・キャリアアップ・レイオフ対策までの実践ガイド

個人のキャリアとしてみたときに、そもそも日本人としてアメリカで働くということはどういうことかについて述べている。PMのキャリアにとどまらず、幅広く日本からアメリカに渡ってソフトウェア業界で働くとはどういうことかとを考えるときにおすすめ。コード面接の話などはエンジニアでないと直接関わることはないが、生活、転職などについては広くソフトウェア業界に当てはまるものになっている。

アジャイルサムライ−達人開発者への道− 単行本(ソフトカバー)

アジャイル開発の流れをまとめている本。行間が広めでかつ開発者寄りだが、スクラムをやるにあたって知っていたほうがいい内容が一通り抑えてある。

世界で闘うプロダクトマネジャーになるための本 トップIT企業のPMとして就職する方法

プロダクトマネージャーの役割、その就職活動のための面接方法などをまとめている。Product Managerがどういう役割で何を期待されているかを知るという観点では悪くない。

グリーンカードの取得プロセス

アメリカに来て5年、ついにグリーンカードを取得した。忘れないうちにここまでの流れを簡単にまとめておく。H1-Bの雇用ベース申請の話で、修士を持っていたのでEB-2のカテゴリになる。全体の流れについては以下のページが参考になった。

http://www.happyschools.com/employment-based-green-card-steps/

なおこれは2016年5月現在の話であくまでも自分の体験談なので、詳細は各移民弁護士の方にご確認ください。

1) 2014年春頃

会社にグリーンカード申請の手続きを依頼、PERM申請のための書類を集め始める。この辺りの作業はほぼ会社で契約していただいた移民弁護士の方に依頼。

2)2014年8月

PERMの第一ステップとして、 Prevailing Wage Request を申請。これが Department of Laborで2ヶ月ほどPendingになる。

3)2014年12月

ようやく第一ステップの許可が降り、第二ステップとして、Recruitingのための掲示をオフィス内に掲示。2週間は剥がさないようにという指示があった。二週間の掲示の後掲示したものを弁護士に送付。

4)2015年9月

承認されたPERMが移民弁護士のもとに届く。Priority DateがCurrentだということで、I-140とAOS (Green Card/I-485)申請の準備を開始。以下の書類が必要だと言われ準備をすすめる。

  • I-485 についての質問について回答
  • 予防接種
  • 写真
  • 追加のドキュメント(戸籍謄本、パスポート、I-94)

健康診断は、過去の日本の情報を説明すれば一部は免除されるかもという話があったので日本の母子手帳などの情報を集めたのだが、当日説明しても証明ができていないと言われ結局全部受けることになる。たまたまその年度分の健康診断をまだしていなかったので一部はそれでカバーされたものの、結局妻と2人で$250ほどかかった。医師からの診断書は開封してはいけないと念を押されることになる。

戸籍謄本については翻訳した人のサインが必要で、誰か第三者でないといけない。自分の場合にはたまたま弁護士側で対応していただいた方が日本人だったのでその方にお願いした。また、日本式の婚姻届を出したのがサンフランシスコだったのだが移民弁護士の方からその内容について懸念の指摘を受ける。アメリカで結婚の届け出をしたのであればアメリカ式での婚姻をしておいたほうがいいと言われ、アメリカでも婚姻届を出しMarriage Certificateを提出。

パスポートは古いものもあれば良いと言われ、妻の期限切れのものも合わせて5冊分を提出。全ページのスキャンが必要だった。

すべての書類がそろって提出できる状況になるまでに2ヶ月ほどかかった。予防接種が予約を取り、実際に打ち、書類をもらうというところまでやるのが時間がかかることになる。

5) 2015/11/18

I-485とAOSの申請書類が移民弁護士からUSCISに提出される。

6) 2015/12/1

USCISからReceive Noticeが届く。以降AOSのスタータスについては以下のURLからReceipt Numberを用いて確認できることになった。

https://egov.uscis.gov/casestatus/landing.do.

7) 2016/1/7

指紋採取が2016/1/19に決まったとの連絡あり。当日は朝8時から開始ということで7時半頃から待機したものの、Dallasのオフィスは全く混んでいなかった。7時50分に一番乗りで並び、8時半には指紋採取完了。これで情報としては全てを提出したことになる。

8) 2016/2/19

AOS – EAD/AP card が届く。これで法的には労働可能になる。ただ移民弁護士の方からは、特に利用したい特別な理由がなければ使わなくて構わないという指示あり。振り返ると結局何に使うこともなかった。

9) 2016/4/18

移民弁護士の方からGreen Card が届いたという連絡があり、その数日後に実物が手元に届く。”Welcome to the United States” の文言にはちょっと感動した。

結局申請を考えてから、2年ほどで取得できたことになる。人によってプロセスは千差万別だと聞かされていたが、2年弱は比較的スムーズと言えるのではないか。サポートをしてくれた勤務先には感謝しきり。

アメリカのIT企業で働くために行った英語の勉強法など

今の会社は完全な米国法人で日々のメインの業務で日本語を使うこと基本的にない。そういう環境なので,日本語教育をずっと受けていた自分が機能するようになるためにはそれなりの英語への投資が必要だった。
ベストとは全く思わないしまだまだ向上の余地が多々あるのだけれど,会社で参考情報としてまとめたら役に立つとほめられたのでここにも残しておく。アメリカ育ちとかでまったく英語に不自由のない人から見たらかなり泥臭いことをしていると思う。これを日本にいて8年くらいやった結果、ある日アメリカ人しかいない職場に放り込まれても一応Managerとして機能する程度の英語力はなんとか身についた。自分は残念ながら言語のセンスはないコツコツ型なので、センスがあればもっとすぐにうまくなるはず。

1. 文法
少なくとも自分の場合には大学受験の時に積んだ英文法の知識が相当役に立っていて、実は受験以降まともな文法の勉強はしていない。大学受験の英語は全然バカにしたものではない。世の中にはフィーリングで覚えられてしまう人もいるみたいだけれど(うらやましすぎる)、個人的にはフィーリングで覚えられないので仕事・日常会話・メールなどすべてにおいてこの知識は不可欠だと思った。英文法解説という本がおすすめ。こっちにも持ってきた。

http://amzn.to/pr71qa

この本は辞書的に使うので、実は英文法の基礎がよくわかんないっすという場合には高校生レベルから復習ということで以下の本がいい。これに限らず伊藤和夫先生の本は一般的に非常に正攻法で参考になる。

http://amzn.to/qsUbMe

2. Listening
これがないと仕事では生きていけない。Nativeの人は下手な英語を聞く努力はしてくれるけど、ミーティングとかで一人のためにゆっくり話をするモチベーションはないしこちらからもそれは頼めない。
自分の場合にはCNNのpodcastとSteve Jobsのスピーチを毎日の通勤・通学の行き帰りに聞いていた。わからなくても聞き続けるとなんか聞けるようになる。後者はスクリプトみながらシャドーイングもした。

http://www.cnn.com/services/podcasting/
http://news.stanford.edu/news/2005/june15/jobs-061505.html 
itunesUのStanfordからmp3が落とせたはず。もうJobsもいないと思うと少し寂しい。

どうしてもわからない場合にはこの辺がもう少しハードルが低い。
http://www.eslpod.com/website/index_new.html

あと古いけれどFriendsという海外ドラマを英語字幕で見ている。最近だとGleeとかもいいかもしれない。Friends, Gleeは普通に面白いのでおすすめ。FriendsもGleeも複数シーズンあるけど律儀にSeason1から観るべき。
3. Writing
MBAを視野に入れるなら、TOEFLでも必要になるので早めに始めといた方がいい。MBAに限らず最近の日本の大学院・海外大学院に行くならどこに行くにしてもTOEFLは必須になるはずで、かつこれは一人ではどうしようもない。自分は以下のところでNativeの人に添削してもらっていた。

http://www.cz-training.com/

練習問題はこんな感じ。慣れないと最初は書けないと思う。
http://www.cz-training.com/toefl/practice.html

4. Reading
特に意識したことはなかった。文法がしっかりしてて単語があれば興味あるTopicなら普通に読めるようになるはず。文法がなくて雰囲気で読んでしまうとなかなか上達しない,というのはあるかもしれない。

5. Speaking
場数が勝負だと思う。最近は便利なことにフィリピンの人とSkypeで30分200円くらいでしゃべれるというサービスがたくさんある。有名どころはレアジョブとか。
http://www.rarejob.com/

こちらに来る前の一年くらいの間自分は以下のところで週2-3回30分くらい話をしていた。
http://www.italkenglish.jp/login.php

ただ今見るとレアジョブの方がサポートがしっかりしていそう。Speakingも今はTOEFLで必須なので,点数取りたいなら早めに始めておいた方がいい。

6. 発音
目下自分の最大の懸念がこれ。正直油断すると(油断しなくても)通じなくてorzとなることが多々ある。今は週二回以下のサイトを利用してSkypeで発音を見てもらっている。数ヶ月前よりは大分まともになった。と信じたい。

http://www.speakmethod.com/500wordsintroduction.html

7. 単語
単語カードとか作る人もいるけれど、自分はそこまでやる元気がなかったので英単語の本を読んでいた。同じ本を10回くらい読むとさすがに覚えてきて、50回くらい読むとほぼ覚えられた気がする。一つどれでもいいから単語の本をしぼってそれを読み続けるのがいいんじゃないかと思う。最近はやってないけれど、TOEFLを受ける前とかは結構やっていた。

あとは英辞郎のiPhoneアプリなども結構役に立つ。
http://www.alc.co.jp/elearning/app/powerwords/index.html

8.まとめ
いろいろ書いてみたけれど,最終的に大事なのはやる気じゃないかと思う。自分で言うのもなんだけど日本にいたときは日本語教育をずっと受けていた人の中では比較的英語ができる人扱いだったので(こっちではまともにしゃべれないかわいそうな人扱いだが)いろいろな人からどういう練習をしてるか聞かれていた。そのたびに上記の全部/一部を紹介したけれど,正直続けてる人はいないように思う。逆にFriendsの全セリフを書き起こして勉強しているという人の話を聞いたこともあるけど,そこまでのやる気と根性は出なかった。

もっともスーパーエンジニアなら英語片言でもC++/Javaなどで語れるので結構何とかなるかもしれない。自分はPMなのでここにはもうしばらく投資をし続けるつもりです。